四川省カツラオオクワガタssp

カツラオオクワガタsspの記事を書きたいと思います。

現在、雲南、四川、貴州省、広西チワン族自治区、重慶市、江西省、ベトナムカオバンでの採集記録があるようで、恐らく江西省と貴州省の間にある湖南省や広西チワン族自治区の隣の広東省にも生息しているかと思います。

Stag Beetles of China Ⅱ中華鍬甲を見てみると様々な産地の個体が記載されておりますが、産地ごとに前胸や顎の形状が異なります。

前胸のサイドの形状や顎の形状など各産地で様々です。

雲南省のカツラに関してはスキットとの明確な違いが現在分かりずらいので、雲南省の大型個体とスキットと見比べてみたいところです。

今回、当方で四川省雅安のwildを購入し飼育してみた結果、四川省のカツラの特徴を紹介したいと思います。

当方が入手したwildの四川省産のカツラになります。このサイズでもスキットとの小型の♂️を見たことがある方にはお分かりいただけるかと思いますが、顎がやや直線的で体がスリムな印象を受けます。特にスキットとカツラの明確な違いと言われてる前胸の形状ですが、四川省の個体は丸みを帯びており、入手当初は広西チワン自治区とカオバンの個体画像と何度も見比べてみましたが、小型個体の画像サンプルを見つけることができずとりあえずサイズを狙って飼育してみることにしました。

羽化したカツラの個体になります。

四川省のカツラの大型個体を見た感想としては、まず貴州省、広西チワン族自治区、四川省、江西省、カオバンの個体とは全くの別物でした。

Stag Beetles of China Ⅱ中華鍬甲に記載されている産地で照らし合わせると浙江省産の個体に良く似ており、前胸が丸く羽の方に向けて前胸がしぼられていくような印象をもちます。顎はスキットよりも長く伸びており、スキットとの違いは明確です。

カツラの♀️はスキットの♀️と比べるとカツラの♀️の方が大きいイメージがありましまが、四川省のカツラの♀️はスキットと頭の大きさに差が無いように思います。スキットの♀️は前胸が丸い台形チックになるのに対してカツラは本土ヒラタの♀️の前胸に非常に似た形状をしているように思います。

裏側をみてみると前足はヒラタのように丸みを帯びており、太くマット産みする♀️の形状をしておりますが、マットに産卵したことは一度もありません。(スキットにも言える)

今後、この個体がカツラオオクワガタとして処理されるのか楽しみです。

別種になるのか?亜種になるのか?

Stag Beetles of China Ⅱ中華鍬甲と照らし合わせて見るとスキットはカチン~雲南省と生息しており、最初に述べましたが雲南省のカツラとスキットは、同じ形状的な部分があり分かりずらい所もありますので、雲南省のスキットとカツラは大型個体を羽化させてから個人的な比較検討してみたいです。浙江省にも四川省のカツラと同形状個体がいるとなると、中国のどこの産地で前胸が変化するのかもブリードのしながら探求して行きたいです。

現状、四川省のカツラの形状はスキットとの中間種的な存在ではないのではないかと思っておりますが、個人的には今まで見たことのない個体形状をしておりました。

これはあくまでも私の仮説ですが、このように地域でカツラの形状変異があるのではないかと思っております。

グリーンの線で囲われている中国中央部に四川省の形状のカツラが生息していると思われる地域

レッドの線で囲われている中国南部に前胸が角ばる大型化するカツラが生息していると思われる地域(個体差なのか?前胸に産地で微妙に変異が見られる)

 

ブルーの線で囲われている雲南省のカツラはスキットと違いが分かりずらい形状の個体が多く生息している地域なのではないかと思われます。

中国の虫なので、中国人の学者が調査していかなければカツラの地域変異や亜種、別種などの処理は進まないので、カツラオオクワガタに関しては今後もっと調査を進めてほしい種の一つです。

 

非常に高額な種になりますが、カツラオオクワガタという非常にレアな種も飼育に成功し大型に羽化させる事に成功しております。

浜松町kuwata にて販売を予定しておりますので、購入を検討されてます方は是非とも会場に足を運び、現物を見て納得した上でご購入してくださればと思います。

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