シカクワガタの種の見分け方

今回はシカクワガタの種類の区別の仕方を記事にしたいと思います。

シカクワガタはアジアに分布しているクワガタで、皆さんご存じの通りシカのようなうねった顎が魅力的な種になります。

魅力的な顎に更に追い討ちを掛けるように体に綺麗な紋が入ったり、足の根元にも紋が入る種がいまして、形状だけでなく色彩も魅力的な種になります。

シカクワガタの魅力をこの記事でできるだけ伝えられる用に書きたいと思います。

 

 

※シカクワガタの分布、解説

 

アマミシカ➡️日本・鹿児島県奄美大島、徳之島

日本固有種の唯一のシカで県の条例で採集禁止になっています。体は黒く顎はあまり横に張り出さない形状をしており、飼育すると50㎜を越えます。

 

タイワンシカ➡️台湾

台湾に生息しているタイワンシカは体も足も真っ黒で体は光沢が鈍い、顎は良く発達して大きく張り出します。

チュウゴクシカ➡️中国・四川省、貴州省、福建省、広西チワン族自治区

中国に広く分布しており、体は光沢がタイワンシカ同様に鈍く、タイワンシカよりかは顎の発達が弱い感じもします。♂️の足の根元が紅色に発色し、♀️は足の根元が紅色になる個体とならない個体がいます。

貴州省、広西チワン族自治区の産地のモノは自然界でカワノイシカと混ざってるようで足の根元が黄色い個体や紋が入る個体もいます。

 

カワノイシカ➡️広西チワン族自治区、ベトナム北部

カワノイシカは上羽に黄色っぽい紋が入り、足の根元がが黄色くなります。♀️は紋が入ることがなく体色も黒化の個体しか見たことありません。♂️の個体には希に前胸に丸く紋が2つ出現する個体もいます。タムダオ産と広西チワン族自治区産の個体が出回ってますが、広西チワン族自治区の個体の方が顎が大きくなるような感じもするので幾つか数血統ブリードして検証してみたいところです。

 

ツツイシカ➡️ベトナム、ラオス南部、カンボジア

以前記事にもしましたが、ツツイシカのベトナム中部と南部は羽がオレンジ色でラオス産はクリーム色になります。ベトナム中部とラオス産は前に顎が直線的に伸び大きくなります。、カンボジアとベトナム南部は顎が少し外に張り出すが、大きくはなりづらいような気がします。カンボジア産とベトナム南部の個体には前胸に紋が4箇所出現する個体がおりまして、♀️の羽にも紋が入る個体がいます。どの産地も共通している特徴は足の根元が黒であることです。

 

カイナンシカ➡️海南島

海南島のみに生息しているカイナンシカは二年前に入荷されたばかりで、かなりの珍品になります。アゴはツツイシカとタイワンシカの中間的な感じで、羽と足の根元が紅色発色するのがこの種の特徴かと思います。希に羽の上羽と足の根元がオレンジ色になる個体もおり、ツツイシカのような羽になってしまう個体もいます。

 

フキヌキシカ➡️ミャンマー、中国雲南省

フキヌキシカはミャンマーサガイン、雲南省とカチンの国境沿いで沢山得られるようで、体はカズミアエのような黒い光沢を持っており、少し上羽に赤身を帯びた個体もおります。♂️の顎は個体差があり外に湾曲する個体と、やや直線的になる個体の2タイプがいます。♀️は全身黒く個体差はありません。雲南省で背中に紅色の発色した♂️個体が見つかっており、別種なのか?自然交雑なのか?今後の見解が楽しみです。

 

マイシカ➡️ベトナム中部

ベトナムのシカの中では一番の珍品でしょうか?Wildもほぼ入らない種になります。このシカがなかなか獲られなかった要因としてひとつ言えるのはマイシカが沢山とれる山が自然保護区の公園なのか?見つかってないのか?沢山採集ができないそうです。♂️は羽がワインレッドの褐色でアゴはディディエールのような根元から直線的に前に伸びており、頭が小さいのが特徴です。♀️にも少し赤身がありタイワンシカやチュウゴクシカ等とは容易に見分けられる質感と形状をしております。

 

スペキオススシカ➡️タイ

一番ポピュラーな種で、♂️は前胸、羽、足にオレンジ色の紋が入り、顎は外に張り出すように大きく発達します。♀️は黒い個体が殆どですが、上羽に紋が入る個体もいます。極希に前胸に紋が入る♀️も存在します。

 

ディディエール➡️マレーシア

最大90㎜にせまる大型種、前にうねるように伸びるおお顎と頭に向かって伸びる上部突起はシカクワガタファンにはたまらない種だと思います。体の紋は個体差があり、真っ黒な個体もいれば、オレンジ色の紋が前胸と上羽に綺麗にでる個体もいます。小型になるとディディエールの場合紋が殆ど入らなくなり顎がうねらなくなります。♀️は足に紋が入ります。

 

ボイレアウイシカ➡️ベトナム・北部~中部

ベトナムのイェンバイ、ゲアンから入ってきているシカクワガタで、♂️の顎は大きく張り出し羽にはクリーム色の紋が入ります。♂️♀️足の根本は黒です。ゲアンよりイェンバイの個体の方が大きくなります。

 

※ペロッティとマキとニセシカ類は省略します。

 

 

シカクワガタは亜種間で交雑してしまう事があるので、十分に気よつけて管理してください。

例で言えば、《ディディエールとツツイとマイ》や《スペキオスス、中国、台湾、海南、カワノイ、ツツイ、ボイレアウイ、奄美》は100%交雑できてしまいます。

 

今回、この記事を書いた意図としては、最近ヤフオクでの出品物におかしな交雑個体が見受けられる機会が多いので、注意喚起の意味で書かせてもらいました。

店舗を持ってる業者がシカの交雑個体を販売しているのも確認できています。

シカクワガタに対して知識がなく気づかずに売ってるのでしょう?

混ざってしまったら気づくよう知識をつけ、交雑個体を疑うような個体が出てしまったら売らない方が私は良いと思います。

 

しっかりとした純血のシカクワガタを飼育するために、購入側も知識をしっかり付けましょう!

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